映画の感想などなど

自分が観た映画の思ったまんまの感想。

RE:BORN

『RE:BORN』

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監督:下村勇二
脚本:佐伯紅緒
出演者:TAK∴(坂口拓)

公開:2017年8月12日
製作国:日本

 

 

 

映画を観るとき、決して駄作とか自分に合わないとかでもなく、良い作品なのに内容が上手く頭に入っていかないことがある。それは大体自分自身に何か理由があることが多い。体調が悪いとか、精神的に落ち込んでいる時とか。

自分はそういう時に、何が引っかかっているのか考えるために観る映画がいくつかある。

大抵その手の映画は穏やかなロードムービーだったりセリフ少な目の芸術寄りの作品だったりする。

 

ただ、人間生きてりゃどれだけ自分自身の状態が悪かろうと、無理矢理にでも己を奮い立たさなければいけない時もある。怒りであれ苛立ちであれどんな感情でも良いから爆発させなきゃならない時に観るタイプの映画もいくつかある。自分の場合、主にジャッキー・チェンカンフー映画がそれww本作はそんなタイプの映画の一つである。

 

 

《なにも考えない》

この映画、正直ストーリーは特になくても構わない。何も考えずに観るタイプの映画なんで。

一応、元特殊部隊の傭兵が主人公ですよ〜。特殊部隊から襲撃されるよ〜。少女を守るために闘いますよ〜。というストーリーがあるんだけど別に良い。

大事なのはアクション部分ですから。

 

芸能人リアル最強ランキングでよく名前のあがる坂口拓が襲い来る敵をバッタバッタとなぎ倒す。もう本当にそれだけ!

当たり前のように銃弾避けるし、鎌やスコップなどありものの道具で敵を倒す倒す。...劇中で確実に3桁の人間をぶっ倒してます。とにかくそれを観て気持ち良くなる映画。ホントに製作陣には申し訳ないけど、それくらいの認識で観るのが自分にとっては良いみたい。

 

《アクションについて》

日本のアクション映画って色んな面でなかなか洋画に比べると厳しい部分がある。結構な予算使った映画でもワイヤー使ってるのが見え見えな不自然なアクションだったり、漫画の実写化では大抵速回しを不自然なレベルでやって違和感バリバリの絵面になってしまったり。(銀魂はコメディだからあれで良いけど)

そんな中でこの映画、戦闘シーンに関しては「ジョン・ウィック」とか「アジョシ」とかの海外の作品にも見劣りしないクオリティである。

 

主人公はゼロレンジ・コンバットって言う軍隊格闘術を用いて闘う。この戦闘術、実在するもので、陸上自衛隊の訓練に採用されてたりする実戦的な技術なんだそうだ。実際には、銃火器の使用も想定した近接戦闘術なんだけど、創始者の稲川義貴氏が戦術アドバイザーとして参加し、劇中の大ボスでも登場する。

正直このゼロレンジ・コンバットって、骨法とか合気道とかみたいにやや胡散臭い格闘技術として扱われることもあるんだけど、劇中の描写通りの力を発揮できれば相当に強い、というかカッコいい。

ゲームのメタルギアソリッドシリーズに登場する近接戦闘術CQC同様、素手もしくはナイフ等を用いて銃火器を持った敵に対抗する技術で、劇中でもカランビットナイフっていう東南アジア発祥の小型ナイフを使って闘うんだけど、それがまたカッコいい。

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↑カランビットナイフ。丸い穴に指を通して使用したりする。

マンガやアニメの様な戦い方をするけど、それってマンガやアニメの様な動きが出来るってことだからそれはそれですごい。しかもCGなしで。他に真似のできないアクションって意味では相当にすごい。

一ヶ所最高の盛り上がり中にあった、謎のグーパンスローモーションがやたらショボくみえたのは気のせい...かな?

 

《キャスト》

この映画、制作としてはほぼ自主制作映画の小規模作品に当たるんだけど、その割にはやたらとキャストがしっかりしている。

脇役に斎藤工が居るし、刺客としていしだ壱成が瞬殺されたり(ホントに文字通り秒を数える間も無くやられる)、電話ボックスで篠田麻里子がなかなかの激しいバトルを繰り広げ(これもやはり返り討ち)、大ボスに稲川義貴氏自らギリースーツを纏ってゼロレンジコンバットを披露。

でもって、エンドロールで「やっぱりか!!」と驚いたのが劇中BGMの作曲がなんと川井憲次氏!!曲調からまさかとは思ったがなんと贅沢な事。(ghost in the shellとかの押井守作品とかガンダム00とかの作曲者です)

 

これだけでも自主制作映画としては異例のキャスティングなんだけど自分の中で最高の豪華ポイントは...

黒幕役が、我が敬愛する俳優、大塚明夫氏である!!

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↑いやカッケぇよ...ww

役柄的に明らかにビッグボスオマージュな上に、声に特殊な力が宿っている敵陣営のボス。正直言うよ、最初見た時はこれが見たくてこの映画を借りたわww

大塚明夫氏はお父さんと同じく、声優業をあくまで俳優として演じる人だから実写映画に出ても違和感ないんだよなぁ。ラスボスとして、最後は(やはり)瞬殺されて小物化しちゃうんだけど、声の圧と見た目の渋さ半端なかった...。

 

 

この映画、思いつきで書いてみたものの、ホントに細かい事考える必要ない映画。観ててカーーーっとテンション上がればそれでええです。

 

疲れてるなぁ最近...