映画の感想などなど

自分が観た映画の思ったまんまの感想。

アメコミの実写映画について①

前置き

好きだけどあっさい知識なのでマニアからすると失笑ものの文章だと思うけどご勘弁。

 

超〜〜〜単純なところから。

アメコミヒーローが好きである。

DCコミックだとバットマン、マーベルコミックだとスパイダーマンX-MENあたりが特に好きで、この辺は一応ほんの少し原作も読んでる。

 

※DC、マーベルって言うのは出版雑誌のタイトル(社名かな?)で、日本の「ジャンプ」「マガジン」みたいなもんと思えば分かりやすいのかな?

 

好きなんだけど、残念ながら原作コミックは数えるほどしか読んでない...(翻訳版って何であんなに高いんだろう?)

結局実写映画の方をたくさん見るようになった。

 

日本の漫画と違って、原作のイメージが自分の中で固まる前に映画を見たからすんなりはいれたのかもしれない。

けどどうなんだろう?原作ファンの、実写映画への不満って日本と同じでやっぱあるんだろーか?

日本はどんな漫画も実写化すればアンチが沸く。イメージと違う、とか、ストーリー改悪許さん、とか。

(個人的には日本の漫画だって面白ければ実写化全然オッケー。お金のかけ方間違えてアイドルの学芸会にしてる映画が多いことの方がよっぽど問題だと思う。)

 

X-MENの最初の映画が公開された時は、アメリカではチビのウルヴァリンをなんでこんな長身の俳優がやるんだ!って荒れたらしいけど、結局俳優が変わることなく10年以上やりとげた。どころか単独映画が何本も作られるほどのハリウッドの人気キャラになった。(もちろんヒュー・ジャックマンの熱演のおかげってのはめちゃめちゃでかいとは思う。)

日本に比べて、そーゆーところは「面白けりゃいいじゃん」的な寛容さは強いのかもしれない。

 

それは、日本とアメリカの漫画に対する権利の違いがでかいと思う。

アメリカのコミックにおいては、キャラクターの権利は、そのキャラの原作者ではなく出版社が有しているそうだ。だからマーベルのキャラならマーベルのクリエイターが様々に物語を作れるってこと。

日本の漫画で例えたら、荒木飛呂彦が描く悟空とか冨樫義博が描くルフィとかの物語が普通に連載されてるってことになるのかな?(実際には制作の仕方そのものも違うけどまぁ割愛)

だから向こうの漫画って同じキャラでも色々な見た目や物語を展開しやすいんだよな。で、面白かったら受け入れられるって下地が出来てる。

実際、全米で公開されたばかりの、様々な作品のスパイダーマンが1つの世界に集まる「スパイダーマン:スパイダーバース」はOP興行収入凄いらしい。(ちなみに原作コミックでは東映版スパイダーマッ!!もレオパルドンとともに登場してる)

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中身がピーター・パーカーでも、マイルズ・モラレスでも受け入れられるってのも面白いもんだわ。

 

こう言う気質があるから、実写映画も面白いものにはそんなに違和感なく入れるんじゃなかろーか?いやまぁアメリカ行ったことないからわからんけども。

 

コミックの話ばかりになっちまった。


何となくアメコミの実写映画は00年代までは、子供向けのイメージが強かった。
元々アメコミには社会風刺やメッセージ性の強いものが多いんだけど、それだけじゃ、エンターテイメントにしづらかったのかもしれない。

だからこそ昔のバットマンはどんどん娯楽色が強くなっていった。

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DCコミックのヒーロー、バットマンの実写映画シリーズはMR.フリーズの逆襲の興行的な失敗もあって映画シリーズはストップしてしまう。(これは子供向けの物語だけでなく、他の要素も原因はあるけど...)

 


それから2000年代に入り、CGの技術も上がって、ブライアン・シンガー監督、マーベルの「X-MEN」が公開。

今度は大人の視聴にも堪える面白い政治劇として作り上げ、アメコミの実写映画は沢山の人に観られるようになった。

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X-MENの物語はテーマにホロコーストとか人種差別とかが含まれるから、実写映画にすると基本話が重い。

それでも結果的に現在も続く、スピンオフ含めて10本を超える人気映画シリーズになった。

 


そして、00年代後半、ダークナイトトリロジーによって、アメコミの実写映画に革命が起きる。
バットマンの実写映画のリブート3部作なんだけど、クリストファー・ノーラン監督のもと、コミカルな要素を廃してハードな暗い物語(原作通り)の作風に。

特に2作目「ダークナイト」は、魅力を今更語るのも恥ずかしいくらい世界中で絶賛されて、多数の賞も受賞した。タイトルから「バットマン」を外して『コミック原作映画』の枠を完全に越えたていった。

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CGも極力使わず、ヒーローの内面に焦点を当て、完全に大人向けの内容の3部作は、後の色んな映画やゲームに間違いなく多大な影響を与えた。
実際しばらくどんなヒーローものもシリアス路線一色になった時期もあったような...。

 

※「ダークナイト」と「ボーン・アイデンティティ」は自分の映画好きにも影響してる作品だからいつか書くかもしれない。


3部作で最も評価された「ダークナイト」が公開された2008年。

同年にマーベルコミックの古参ヒーロー「アイアンマン」の実写映画が公開される。
この時点ではぶっちゃけ興味なかったんだよな〜。当時はリアル路線大好き〜な時期で、いかにもマンガっぽいスーツが自分は受け入れられなかった。
当時大ヒットしてたけど観なかったし。(後に観てハマるわけだけど)

 

次はこの「アイアンマン」から始まるMCUについて書いてみるかなー。
この時はこんなに大きなシリーズになるとは思わなかった。

 

先日、現代アメコミの父とも言える人の一人、スタン・リー氏が亡くなった。このおじいちゃんが生み出したたくさんのヒーローたちは、これからもいろんな作家によって描かれ続ける。アメリカの子供達にとって憧れであり続ける。なんか良いよなぁ。

 

なんかの映像で「移民の国であるアメリカは神話を持たない。だからアメコミでアメリカ独自の神話を作ろうとうしてるんだ。」みたいな言葉を聞いた時、なんか納得してしまった。

映画の世界でも神話を作れるのか。神話になるかどーかはわからんが観たいアメコミ映画はたくさんある。